押印して欲しい郵便局の消印を押してもらう方法(窓口や郵頼[郵送依頼])
郵便物には別納や後納とせず切手やレターパックや葉書を出した場合、取り扱いをした郵便局の局名と取り扱った年月日の
入った「消印」が押されて発送され、記載された住所氏名の宛所に配達が行われます。この消印は、郵便局がその日その場所で
取り扱いましたという証拠の公印であり公募や試験要項等では「消印有効」などという用語もあるほど重要な意味を持ちます。
この郵便物に押される「消印」はその郵便局名の名前の入った場所でしか押されることは基本的にはありません。ですが
押される場所はその郵便局に限られますが、押してもらう人はどこの人でもかまいません。
ここでは、消印コレクターがその郵便局でしか押してもらえない消印を集める「郵頼」という方法を応用と曲解して
「アリバイ工作」や「効果的な贈り物」に利用する方法を紹介いたします。なお「アリバイ工作」は
探偵小説・推理ドラマ等でも利用されている方法ですが、実世界で他人を騙すことは避けましょう。
なお、消印だけが必要な場合は、押してほしい郵便局窓口に行き、「記念押印したい」という希望を伝えれば
その場で第二種郵便物相当以上の切手が貼られた台紙に1種類の消印の押印がもらえます。言い換えると
「63(注1)円の葉書を買い、その場で押してもらえば表裏未使用だが消印済み葉書を持って帰れます
(注1:押してもらう日の第二種の葉書料金代以上の切手か葉書が必要です)」
◎窓口で出す場合の郵便物等の表示
○郵便を出した場合に消印が押される場合と押されない場合の例
●出した場所で押される場合
・切手を貼った特殊扱いの郵便を出した場合(受取人払郵便を含む)
・切手は貼っていないが、切手を購入してその切手を貼って特殊扱いの郵便を出した場合
・特殊扱いのない郵便に対して、出した窓口での消印を希望した場合
●出した場所で押されない場合
・切手は貼っているが特殊扱いのない郵便(物流部門に輸送され押されます)(受取人払郵便を含む)
・現金で支払って窓口端末から発行される証紙を貼られた場合
・窓口で支払いしたが別納で別納印が押されている場合
・押印しない種類(支払を要しないクリックポストやe発送のゆうパケット)
※注意1※
街の郵便局では最終取集便が出た後に切手を貼った特殊扱いをしない郵便物を出した場合
取集される翌日の消印になることがありますので、局内掲示や窓口担当者からの説明を聞き
出した当日の消印を希望なら「本日の消印を、この郵便物の切手に押してください」と伝えます
※注意2※
願書の出願についての注意事項に下記のような表現があります。
「消印有効。有効日の翌日以降に到着したもののうち消印がないものについては、
消印有効日までに郵便局の窓口に差し出されたことが確認できるものに限り受理します」
これは郵便局の窓口で郵便を出す際に切手を貼らずに出す場合には現金で支払った場合に
切手を貼り消印することは減りつつあり、日付と金額の印字した窓口端末機から発行された
証紙を貼り切手の代用とするためです。切手を貼って出さないと消印されないと言う
利用者が困惑する事例の解決策となる表現です。

※注意3※
願書の出願について『午前中消印有効』のような表現があります。
午前消印を希望する場合は、窓口から発行される証紙では無効となりますので
窓口の日付印の午前の表現に対応している日付印での押印を依頼します。
この場合、午前中の消印は時間帯表示が「0−8」または「8−12」というものになります。
郵便局には時間に余裕を持って午前11時30分頃までに行きましょう。
地域により正午前後には昼休憩で窓口を閉めている場合もあります。

○窓口での支払い方法により引受日及び消印表示の違いについて
(特殊取扱のない郵便を窓口で消印を依頼しない場合はポスト投函と同様になります)
種類 |
和文印 (浸透式ゴム印) |
和文印 (浸透式ゴム印) |
ローラー印 |
証紙 郵便局員が操作する 窓口事務機から発行 |
証紙 差出人が操作する セルフ引受機から発行 |
見本 |
 |
 |
 |
 |
 |
利用方法 |
郵便物等に切手を貼って出す 切手を買って貼ってから出す |
郵便物等に切手を貼って出す 切手を買って貼ってから出す |
郵便物等に切手を貼って出す 切手を買って貼ってから出す |
窓口で現金で郵便料金を支払う キャッシュレス利用可 |
セルフ引受機を操作して 現金で支払う |
消印有効かどうか |
有効 |
有効 | 有効 |
消印ではないが 引受日で有効と判断 |
消印ではないが 引受日で有効と判断 |
午前中有効か |
有効 |
無効 時間帯が午後 |
無効 時間帯表示がない |
無効 時間帯表示がない |
無効 時間帯表示がない |
○ポスト投函された郵便物の消印表示の違いについて
(特殊取扱のない郵便を窓口で消印を依頼しない場合を含みます)
種類 |
和文機械印 |
和欧文機械印 |
和文印(槌型) |
和欧文機械印 (IJP方式) |
料金計器の表示 差出人が利用する料金計器から発行 |
見本 |
 |
 |
 |
 |
 |
消印方法 |
定形郵便に機械で押印 手作業で選別して押印 |
定形郵便に機械で押印 機械で選別して押印 |
定形郵便に手作業で押印 槌型(ハンマー)で叩く形式 |
定形郵便に機械で押印 機械で選別して押印 大きい郵便局の機械 |
差出人が郵便局と契約して利用 |
消印有効かどうか |
有効 |
有効 |
有効(読めなければ無効) |
有効 |
消印ではないので 受取人が判断 |
簡単な文字解説
記念押印とは
・葉書料金以上の切手や葉書等に消印をする(押してもらう日の第二種郵便料金の葉書料金代以上)
・形態に指定はなく、切手だけでもいいですし1m四方のボードに貼られた切手でも良い(窓口に置く必要はある)
・田型印指定(切手を2枚2列の”田”の状態にして、真ん中に押す)可能[4枚合計で葉書代以上]
・満月印指定(1枚の切手の中心と消印の中心をほぼ同じにし、消印が切手の中に総てが収まる)可能
・複数枚で葉書代以上になる場合は1つの種類で最低回数の押印による消印にする
・葉書代以上の切手を複数枚貼ってある場合、別の種類の消印をそれぞれの葉書代以上の切手に依頼することが可能
・その窓口にない消印の種類は無理
引受消印とは
・郵便物等の引受検査し、必要郵便料金等が貼られている場合に消印する(切手等が葉書代未満でも可能)
・郵便物等ではないのなら不可(名刺サイズの紙に貼付・切手だけ)
・郵便物等として引き受けられないのなら不可(宛先が書かれていない・料金不足)
・切手と郵便物の両方にかかるように消印(満月印[印影より大きい切手]や田型印は不可)
・物理的に無理な場合もある(葉書の中心に貼った切手に機械消印・レターパックに機械消印)
第二種の葉書代を基準とするので、値上げされたらその金額になる。令和元年10月からは63円
◎郵頼とは
郵便物の出し方は、郵便局の窓口に出す・郵便差出箱に入れる・郵便従事者に渡すの3つの方法がありますが、その他に窓口に
直接行かないで、郵便物または宅配便等として郵便局差出窓口宛てに送り郵便物等の発送依頼をするという方法も可能です。
後納契約をしていない個人のお客様は依頼する郵便物等には切手を貼っていただくことになります。また、当然ながら、発送を
依頼できるのは郵便局の窓口で差し出せる郵便物等に限られます。
基本的には葉書の料金の相当円以上の切手類の台紙に対して1種類を押印します。切手が1枚ではない場合は最小押印回数で1種類を押します。
細かいルールはここでは省略します。
新切手の購入と同時に押印してもらう仕組みは新切手のページをご覧ください。
必要なものと方法
1.相手方の郵便局で発送してもらいたい郵便物等
利用者の99%は、はがきや手紙に消印を押してもらう目的ですのでその郵便物等です。返信用封筒を利用しないのなら
その表面には、返信または宛先となる住所氏名を記載します。はがき以外であれば郵便料金分の切手が貼られている
必要はあります。この送った葉書や郵便物等に消印を押して送ってもらう方法を「引受押印」と呼びます。
コレクターは、押してもらう葉書や台紙とは別に、返信用として発送してもらう場合に入れる封筒も利用します。
この場合、中に入れて消印を押してもらう葉書や台紙を「記念押印」、外の封筒を「引受押印」と呼びます。
2.相手方郵便局への押印依頼指示文書
コレクターが重要視するのは消印の種類と押印方法と返信の方法です。それらを指示するのが押印依頼指示文書です。
押印依頼指示文書には、どの消印をどのように押すかを指示した内容を記載します。また、返信する際の方法についても
記載いたします。郵便局側は記載された指示内容に沿って押印が行われますので、わかりやすく明確に記します。
押印依頼指示文書への必要事項
相手局名と依頼の内容
小さい郵便局なら局長に宛てて丁寧に依頼しましょう
押印する日付及び時間帯
希望の日付時間があるのなら合わせて記載いたしましょう。(到着日とか大安の●日とか、時間は8-12か12-18)
消印指定日は到着日より後日に限りますが1ヶ月後とかは避けましょう
押印する消印の種類
風景印(風景デザインの入ったトビ[赤茶っぽい色]色)や和文(数字と時間帯の入った錆桔梗[黒っぽい]色)等、
押印する位置
「右下に少しかかるように」「真下に」「満月印」などの指示があります
押印した葉書・切手を貼った台紙の返送方法
「返信用封筒に入れる」「そのまま発送」などがあります
差出人の住所氏名電話番号も合った方が無難です
何かあった場合に連絡が来るかもしれません
記載例
-----
○○郵便局長御中
引受消印の依頼です。
同封の葉書に貴局で使用されている消印を押して返送してください
消印の日付は、●月●日の時間帯は8-12
消印の種類は、和文印
消印の位置は、料額印面の右下に少しかかるように
押印した葉書は、そのまま郵便として発送してください
依頼者
XXX-XXXX
○○県○○市○○町○○○丁目−X−X
□□ ▲▲
080-****-****
----
3.郵便局の宛先を書いた封筒に入れて発送します
上記の依頼文書と葉書等を封筒に入れて送ります。
宛先は郵便局検索等で調べて郵便番号と局名を間違えないで送ります
内容物の重量サイズにより郵便料金は異なります。
速達で依頼する場合は、速達料金に不足しないようにしてください。
宛先は小さい郵便局なら局長、
大きい郵便局なら担当窓口の指定が必要となります
急ぎであれば、「○○郵便局郵便部押印担当窓口[至急開披押印依頼]」と記載し
速達で発送しておけば、土日の局長宛総務部や郵便窓口が休みの時にも365日休みのない郵便部に回り
即時押印や土日の希望にも対応していただける可能性が高くなります
(土日祝日は「局長宛」と書かれた急ぎ扱いしない郵便物は内務勤務員は何もしません)
(土日祝日に郵便窓口を開設しない郵便局では「郵便窓口」は別部署のため内務勤務員は何もしません)
ただし「郵便部」と「郵便窓口部・窓口営業部」の両方がある郵便局の場合は、手押しやローラーなら
「郵便窓口部・窓口営業部」に送って押印依頼をしたほうがキレイに押してくれるかもしれません
なお、新切手の郵頼押印を業務として行う部署への依頼は告知されている内容で行います
活用事例
利用方法1:風景印
記念となるデザイン消印
指定内容:風景印
押印位置:真下
意味合い:暑中お見舞いに東京スカイツリーの風景印と花火の切手を活用

利用方法2:由来ある郵便局名
記念となる局名消印
指定内容:和文印
押印位置:料額印面の右下、切手の真下
意味合い:2つで「伊集院光」

利用方法3:特徴ある郵便局
記念となる局の消印
指定内容:和文印
押印位置:右下
意味合い:日本の最北端「北海道宗谷岬局」と最西端「沖縄久部良」の東京からの遠さに注目

利用方法4:特徴ある小型印
女性キャラクターがデザインされた郵便局の小型印
指定内容:ハイスクールフリート小型印
押印位置:右下
意味合い:横須賀のハイスクールフリートがデザインされた小型印に注目

利用方法5:改元記念の各種







番外編
平成から令和への改元で記念押印が大繁盛
2019年(平成31年)4月30日と2019年(令和1年)5月1日の特別扱いは告知されています。
公式リンク
改元に伴う4/30(火)及び5/1(水)の押印サービスの実施
04/30と05/01の郵頼できる郵便局は東京中央郵便局だけであり、締切は4月23日でした。
よって、今からできるのは上記リンク先で解説されている内容に限ります(郵便局の窓口に行き、依頼する)。

4/30(火・祝)及び5/1(水・祝)に郵便窓口(ゆうゆう窓口を除く)の取扱いを行う郵便局
https://www.post.japanpost.jp/notification/productinformation/2019/0411_01_02.pdf
○押印を受け入れる郵便窓口の掲示例
(特別体制をしない郵便局は郵便窓口に普通に番号札取って並んでください)
★横浜中央郵便局@平成・令和記念押印
当郵便局の記念押印室にて改元に伴う押印を実施いたします。社員通用口からお入りください
営業日:04/30と05/01
営業時間:09:00〜19:00
使用日付印:黒活(和文・欧文)、浸透(和文・欧文)、回転印(和文・欧文)、風景印

★ゆうゆう窓口では記念押印は実施していません
お客様各位
ゆうゆう窓口では
改元に伴う「記念押印」
は実施いたしません。
あらかじめご理解
いただきますよう
お願いいたします。
記念押印につきましては、4月30日及び5月1日に、
郵便窓口の取扱いを行っている郵便局にて承っております
なお、郵便物等の引受時に押印する引受消印は行って
いますので窓口にお差し出し時にご依頼ください。
4月30日及び5月1日に郵便窓口開設局については
大きいところは09:30〜12:30で開設している場所があります


簡単な文字解説
・郵便による消印の依頼のうち04/30と05/01については東京中央郵便局でのみ受付し、既に依頼の締切は過ぎています
・04/30と05/01以外の日付の郵頼については平常通り受け付けています
・上記以外なら、営業している郵便局に営業日の日付での消印の依頼は可能です
・営業している郵便局の営業日でも、窓口開設時間外の指定時間帯は無理です(9時開店なのに「0-8」指定等)。
・記念押印は、「営業している郵便窓口で可能」であり、「ゆうゆう窓口では不可」です
・引受消印は、「営業時間内の郵便窓口で可能」であり、「郵便窓口の営業時間外はゆうゆう窓口で可能」です
・郵便窓口がない郵便局及び郵便窓口が休み日は「ゆうゆう窓口の営業時間内で引受消印が可能」です。
・ゆうゆう窓口の営業時間は、休日ですので最短は9時〜12時30分、最長は0時〜24時の24時間営業です。
・郵便窓口の営業時間は、休日ですので最短は9時〜12時30分、最長は9時〜21時です。再早は午前8時開局です。
郵頼できないと告知しているにもかかわらず、郵頼された場合は返送されておりました

関連
[PR]
戻る
郵便発送に戻る
0265905